ピアノと脳①:ピアノを弾くと脳は異常事態?
大人の生徒さんが新しい曲に挑戦しています。
片手ずつなら弾けるのに、両手になると急に難しくなる。
「いきなり両手は全然弾けなくて…本当に弾けるようになるのかな」
そんなふうに少し不安そうにお話されていました。
でも実は、これはとても自然なことです。
ピアノを弾くというのは、脳にとってとても複雑な作業です。
楽譜を見て、
指を動かし、
音を聴き、
右手と左手で違う動きをする。
こうしたことを脳はほぼ同時に処理しています。
つまり
「見る → 動かす → 聴く → 修正する」
ということを、1秒の中で何度も繰り返しているのです。
脳の全体を使っているとも言えます。
そのため最初は脳が
「え?何が起きているの?」
というような、いわば**"異常事態"のような状態**になります。
でも練習を続けていくと、脳は少しずつ慣れていきます。
そして脳の中では、新しい神経のつながりが作られていきます。
これは新しい回路ができているということです。
つまり、練習するたびに少しずつ「弾ける道」が脳の中にできていくのかもしれません💡
年齢によって、その回路ができるスピードには違いがあります。
子どもはとても速く、大人は少しゆっくり。
でも、何歳でも脳は新しい回路を作ることができると言われています。
だから最初は片手ずつ練習して、
「なんとか両手でできるかな」という段階でも大丈夫です。
それは脳が一生懸命、新しい道を作っている途中なのだと思います。
ゆっくりでも、確実に前に進んでいます。
ピアノの練習は、指だけでなく
脳も育てている時間なのかもしれませんね。
とても忍耐のいることだと思います。
これからも一緒に取り組みながら、少しずつ乗り越えていけたら嬉しいです🎼